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執筆者の写真Arisa Mitsui

塩田千春展 魂がふるえる


感想を、と思って

言葉を掬ってみようとはしたけれども

私が感想を言うことすら野暮である。

なのであくまでレポートとして。



某人気俳優も行きたいといったくらい

メディアなどでもとりあげられているので

いくら平日とはいえ夏休みだし混雑は覚悟を

していたけれども

チケット購入に5分ほど待ったくらいで

中にはスムーズに入れた。

しかし決して空いているわけではない。


荷物において注意をうけるので

荷物はエスカレーターあがる前に

ロッカーに預けるべし。



入ってすぐ塩田氏の絵などの作品やこちらの作品を

鑑賞できる。


そして私もそうだがこの展示で強く

イメージのあるこちらの部屋がすぐにあらわれた。






作品の感想は先述した通りなので簡素にお伝えすると

とにかく”圧巻”


上ばかりみていると

床に足がついているのか不安になるほど。


飲み込まれる。

自分が赤血球にでもなったかの気分。


ここは撮影OKのエリア。

撮影NGのエリアがちょっとわかりにくいのだけど

しっかり確認をすべし。

とくに俗な言い方をすれば

この展示は映える。

映え写真を撮ろうと来ている人もいる。

撮っちゃだめなものは駄目なんですよ。




この部屋のさらに奥には


東京が広がる。

このコントラストたるや。


そし次の展示へ。


まず迎え入れてくれたのは

”匂い”


すこしくすんだ匂い。


それは”焦げた匂い”。



ピアノを弾く私にとって

感情移入しやすい展示ではある。


この作品の出所においても

哀愁に耽る。



廃墟で静かに死をむかえたピアノにも思えた。



人が作り、人が壊し、人が見る。




知っているから恐怖になる。

知らなければ恐怖にたどり着かない。



次にすすんで

途中でこの作品の鏡に気づく。

鏡にうつりこむ自分も

あいもかわらず醜いので鏡に

うつりたくないのだけど

なかなか難しい。



こちらの作品では妙に商い心がでてしまう。

あの扉、直してうればあのお客様が好きそうだなとか

あれは枠だけでも販売できそうだなとか。

ただガラスの割れだけは

商い心も持つ私を遠ざける。


先日、高校の授業でも使っていて現役の

定規にヒビをいれてしまった。

そのヒビに作品の記憶が似ていた。




何故こうも不安になるのだろう。

古い古い幼少期の記憶が突然現れる展示だった。




撮影NGエリアをふくめ

塩田氏の絵画や写真、映像においては

撮っていない。


私も一番、上記の作品達を

行く前からSNSなどでよく見かけたので

やはりおさめたが

これだけではないので

かなり見応えのある展示になっている。


とにかく話題となっている展示なので

流行りに乗ったと思われても仕方ない。


でも

バスを降りて

雨続きで気持ちも湿気っていて。

ため息ばかりついて

バスターミナルを通って

今日もセノバの地下に

弁当を買いに行こうと思いながら

たまたま振り向いた時に

「魂がふるえる」と書かれた真っ赤な

チラシが目に飛び込んできたなら

それはあまりにもドラマティック。


ああ、行こうと決めた瞬間だった。


行ってよかった。

行けてよかった。



























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