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  • A.M

刺繍というもの

個人的主観もあるので

これが正しいです!とは言えないし

これだけではないけど。

まず手刺繍。

手刺繍は学校の授業で

専門的にはやらなかったけどやった。

マシンが必要ないのでどこでも刺繍ができて

糸の引きの強さを自分の手加減でできるので

生地の縮みを多少コントロールできる。

またステッチが様々とあり

一口に手刺繍、といっても

それぞれの打ち方が違えば

まったく別のものができる。

ビーズなどを使う表現もある。

民族衣裳や歴史の中で施されてきた刺繍は

美の伝統でもある。

ミシン手刺繍をやっているかといって

決して手刺繍が嫌いなんじゃない。

むしろ大好きなんだと思う。

ただ私はとんでもなくせっかちなのだ。

忍耐力が足りない。

次にネーム刺繍。

作業着の名前などで見かけたことがある方も

いると思う。

あと年齢がばれるが昔は

ヤンキーの特攻服の文字も

ネーム刺繍で施しているものも多くあった。

現代はコンピューターミシンで

やってしまうこともあるけれども

これまた奥が深い。

私はやったことがない。

なぜやったことがないのかと言われれば

「横振りミシン」をもっていないから。

ちょっと試しに

横振りミシン買ってみる?の額では

買えない。

普通に高価で、私がしっているのは

工業用の横振りなので

置く場所がない。

ネーム刺繍の職人さんたちは

本当に、すごい。

針先がまるでみえない。

はちどりの羽かというくらいのスピードで

スラスラと文字を描いていく。

横振りミシン初心者は

だいたい指をうつらしい。

私も指をうって流血する自信だけはある。

この横振りミシンでネームではなく

絵画のように描く人もいる。

次にコンピューターミシン刺繍(刺繍ミシン)

技術が発展した証拠。

今ではなんでもミシンが刺繍してくれる。

各メーカーからたくさんの機種もでている。

ワッペンなど

この方法で

刺繍されたものが多い。

面白いし

量産に優れていると思う。

狂いのない

綺麗な縫い目。

ネーム刺繍の職人さんの縫いも

コンピューターミシンのように

狂いがなく美しいのだけど

感情ない刺繍と感情がある刺繍。

佇まいがあるか、ないかなど

有耶無耶な感想だが違いがある。

そして

ミシン手刺繍。

この言葉は私が勝手になづけた造語。

もしかしたら同じように呼んでいる人も

いるかもしれないけれど。

「ミシンで描く刺繍」は

よくある技法だけども

私のミシン手刺繍には大きな特徴がある。

それがアタッチメント。

アタッチメントとは「押さえ」のこと。

ちなみに横振りミシンは「押さえ」がない。

普通の縫製用のミシンなら

だいたい家庭用なり職業用なり工業用なり

購入すれば最初から純正として

ついていると思う。

HPの背景画にも、うつっている。

(テフロン押さえだけど)

*ラミネートやビニールなどを縫う時

純正だと滑らず縫いにくい。

滑りよく縫うために

テフロン押さえ、テフロン加工

されているものを使用するのが定番。

押さえの形としては純正と同じものを使用中。

私はミシン手刺繍時は

アタッチメントを基本的には変えない。

販売する作品では変えたりすることもあるけど。

(あと洋服や小物をつくるときは用途によって変える)

アタッチメントには色々な種類があって

端用やボタンホール用

ビーズなどを縫い付れるものなど

本当にたくさんある。

メーカーや機能によって

使える使えないものもあるが。

その種類の中に

「フリーモーション」

または「キルト押さえ」という

押さえがある。

ミシンで描く刺繍方法として

このフリーモーションを使用して

描く方法が多分、きっと一番多いと思われる。

普段は生地が向こう側にしか

すすまないミシンでも

このフリーモーションを使えば

後ろにもいくし横にもいくし丸もかけるし四角もかける。

好きな方向へ好きなように描ける。

つまりは

布をぐるぐる回転させなくても縫えるのが

フリーモーションを使用したミシンの刺繍。

先ほど述べた通り

販売作品についてはこのフリーモーションを

使用することがある。

猫のブローチは実際に

アウトラインだけはミシン手刺繍だが

フリーモーションを使用し

色ぬりをしている。

だからあんなブチブチ切れやすい

ラメ入りの糸でも縫える。

こんな便利なものがあるのに

どうしてそれを使わないのか?

フリーモーションは

前にも後ろにもいくけど

縫い目を自分で調節しなくてはならない。

普通の状態のミシンなら送りがあるので

手をはなしていても

足を踏めば(フットコントローラーの場合)

自動的に進む。

フリーモーションのときには

送りを停止させるので

自分が動かさなくては

ずっと立ち止まったまま。

さすれば自分の加減次第。

縫い目が少しでも狂えば

作品の完成度は落ちる。

狂った縫い目は

調律されていないピアノや

こわれたレコードのような

耳障りならぬ目障り。

フリーモーションで

細かな縫い目を一定にたもつのは

難しい。

もちろん、できる方も多くいると思う。

1mmの縫い目を

規律よく守るためには

ミシンの”正確さ”が

私の作品には必要。

ミシン手刺繍の作品に限っては、だけど。

わざわざ大変な方法でしか刺繍できない私が

そもそもの問題なのかもしれないけれども

私にはこの方法が一番合う。

だから独学でやるしかなく

より完成度をあげるため

日々、模索せねばならない。

一昨年のNCC時の

「7」のときだけは

フリーモーションで

縫ってやろうかと.。

あの作品はミシン手刺繍でやれば

時間がかかるのが出始めで想像できた。

フリーモーションでなら

5日は短縮できただろう。

それでも

結局、全てミシン手刺繍でやった。

私は不器用で要領が悪く

愚かなんだ。

でも愚かでもいい。

ミシン手刺繍でなら

縫えるんだから。

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